オーリンズのリヤショックがレイダウン装着されたスイングアームは、空冷Z用に開発されたマッコイの最新モデルだ。従来はショックマウント部を溶接するスタンダードな手法を取っていたが、このモデルではそれを独自の手法で一体型にすることに成功。これにより部分剛性が飛躍的に高められているのだ
経年劣化で色褪せてしまったメーターはPMC製のリビルドパーツに交換することでリフレッシュ。チューニングされたエンジンの油温管理のため、ヨシムラのデジタルマルチメーターが追加されている
外観からも剛性の高さがうかがえるマッコイのブラケットは、φ43mmのオーリンズ製フロントフォークを装着するために採用された。マシンの仕様に合わせてオフセット量も変更できるすぐれモノだ
オーナーの希望で採用されたPMC製のシート下には、レギュレーターを対応型に交換してMFバッテリーを搭載。点火時期を制御するためのSPⅡのユニットもここにセットしている
ステンレスのフェンダーレスキットはオリジナル。あえてアルミより重い素材が採用したのは、強度不足により生じる振動を抑え、テールランプの脱落やナンバーのひび割れなどを防ぐためだ
フィッティングのカラーやオイルラインの取りまわしにもこだわったラウンドタイプのオイルクーラーはアクティブ製。排気量アップにともない発熱量が増大した空冷エンジンの熱対策も万全だ
キャブレターは同社では定番となっているFCRφ35mmをセット。1,015㏄まで排気量アップされたエンジンにはやや口径が小さめにも思えるが、このぐらいが一番扱いやすいそうだ
新車のように美しいエンジンはオーバーホールと同時に排気量アップやハイカム化されたチューニング仕様だ。同社が持つ豊富なノウハウを注いで製作した“壊れないエンジン”である
エキゾーストシステムは機能だけでなくルックスやサウンドにもこだわったウィンマッコイ。外観上は4‐1だが内部構造を4‐2‐1にすることで低中回転域のトルクを重視した扱いやすいマフラーだ
フロントブレーキにはブレンボの4ポットキャリパーとサンスターのプレミアムレーシングを組み合わせる。これによって現代的な高い制動力とコントロール性を兼ね備えた特性を獲得した
クラッチの油圧化のために換装されたキットもオリジナル。アルミ削り出しのボディはフィーリングの向上や軽量化だけでなく、デザインにもこだわることで車体のドレスアップにも貢献している
アップタイプのマフラーの装着にともない採用されたステップはマッコイ製だ。徹底的に疲れにくい最適なポジションを探りつつ、剛性の高さと操作性の高さも追求して開発された一品だ
リヤのブレーキシステムはフロント同様ブレンボのキャリパーとサンスターのローターをチョイス。ダイレクト感を重視してキャリパーはオリジナルのトルクロッドを介してリジッドマウントされている
高い走行性能にこだわるオーナー様に合わせ、ワイセコのピストンを用いて排気量を1,015㏄までアップし、またハイカムシャフトが組まれたパワフルなエンジンを採用しました。それに合わせて足まわりもキッチリ強化。マッコイ製のブラケットやスイングアームにはそれぞれオーリンズのサスペンションを組み合わせてしっかりとセットアップしています。これによりワインディングからハイウェイまで、軽快かつ安定感のあるライディングが楽しめる仕様に仕上がりました。
| エンジン総排気量 | 1,015cc |
|---|---|
| ピストン | ワイセコφ70mm |
| カムシャフト | ヨシムラST-L1 |
| キャブレター | ケーヒンFCRφ35mm |
| エキゾーストシステム | ウインマッコイ |
| 電装系 | ASウオタニ SPⅡ |
| ホイール | (F)ゲイルスピードタイプR 3.50-17 (R)ゲイルスピードタイプR 6.00-17 |
| タイヤ | (F)ピレリディアブロロッソコルサ 120/70-17 (R)ピレリディアブロロッソコルサ 180/55-17 |
| Fブレーキ | キャリパー：ブレンボ 4ポット ローター：サンスター プレミアムレーシング マスター：ブレンボ |
| Fフォーク | オーリンズ |
| ブラケット | マッコイ |
| Rショック | オーリンズ |
| スイングアーム | マッコイ |
| フレーム補強 | 12ヶ所 |
etc.
